ビルメン業界ってやつは・・・その2

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 2008-03-01
下町ユニオンニュース2008年3月号より

 ――ビルメンの職業訓練教育―― 
 職業訓練校のビルメンテナンス科を修了後入った会社を6ヶ月の契約切れで退職したところまでを07年9月号に書いた。
 職業訓練校のビルメンテナンス科というのはたいてい昼間6ヶ月で中高年を対象にしている。ボイラー2級と危険物取扱の資格を取らせ、2種電気工事士の勉強もさせ、空調、消防その他も一通りカリキュラムに入っている。だから修了生は経験者扱いで採用する会社も多い。
 ところが私が通った訓練校はそれまでの「配管科」や「溶接科」をビルメン科に改組したばかりで、講師も十分でなく、電気や空調の勉強はさっぱりだった。その代わり、溶接や水道の配管、金属加工はしっかり教えてもらったが。そんなこともあり、業務知識が不足していること特に電気については中途半端な知識しかないこと、また会社の中ではそんな教育など望むべくも無いことを悟り、またこのまま別の会社に入ってもきちんとした仕事が出来ないように感じていた。
 ここでも私は職業訓練教育に救われた。翌年春から1年間の電気工事・設備管理のコースに入ることが出来たのだ。今回は月十数万円の雇用保険も給付されたので落ち着いて勉強できた。 今では、東京都も1年間以上の職業訓練には月約1万円の授業料や、入試の受験料まで徴収するようになったが、当時は無料だった。確かに職業訓練校には雇用保険給付の延長を目的とした人も入ってくるし、入校には学科試験が有るせいか最初のビルメン科の同級生は大卒が過半で、その雇用保険給付額よりも賃金が低いビルメン業界に入った人は少なかったように思う。しかし「受益者負担の錦の御旗」をかざせば何でも通るとばかりに、失業者の職業訓練に1万円の授業料を取る、というのには私としてはまったく納得がいかない。人が別の人生を始めるために必要な「教育」は小中学校や大学も含めて完全無料であるべきではないのか。
 大きなビルメン会社のホームページを見ると会社の中に訓練施設を持ち、職業訓練を実施しているところもある。しかし、多くの会社では、先輩が仕事を教えてくれない、会社がきちんと教育してくれない、不安だ、というのが入職した人の感想だろう。その理由には、要するに現在働いている人も知識が無くて教えられなかったり、自身の経験知識の妥当性を検証する機会がないので、自信がない、ということがあるようだ。生産工場なら、会社は、如何に効率を上げるかという観点から現場の作業について把握するが、ビルメン業界では、そのような動機は働かず、人を配置さえしておけばいいという惰性が支配的なのだろう。きちんとした知識を持った人が設備管理に当たるかどうかは個々の会社の水準ではなく、社会的なレベルでエネルギーや資材の無駄を少なくすることでもあるのだが。
 1年間、基礎から入った電気の教育は次の会社に入ってすぐに役立った。シーケンス制御(ビルの自動制御)の不具合を図面から突き止めることが出来た新入社員を現場は歓迎してくれたのだ。by石頭
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