世界の雇用と日本の労働・雇用(その2)

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 2007-06-01
下町ユニオンニュース2007年6月号より

 前号では世界の膨大な失業者と働く貧困層の存在が、日本の雇用に影響しているとの考えを述べた。中国等との国家間・企業間・個人レベルでの厳しい生存競争の結果、わが国労働者の収入は低下したか、低いままである。安い外国産農産品や水産物の輸入は多いままで、日本は世界一の食糧輸入大国である。農山村・漁村は、専業では収入が少ないことから、地方は衰退する一方だ。中国製を主として安い工業製品の輸入が増え、国内製造工場や商店数が減り、中流階級は崩壊した。雇用が破壊され、家族・地域共同体も弱くなった。セーフティネットも無い。              経済的理由が主と思われる社会現象として、職場でのトラブル・リストラ・解雇・「いじめ」・パワーハラスメントの多発、多額の借金を抱えた多重債務者、自己破産、ホームレスの増加、自殺の多発、家庭内暴力、無理心中、親殺し、子殺し、捨て子等が報じられている。日本人の個人と家庭、そして国家や自治体・企業の将来やあり方、世界でのサバイバルと存在意義が問われている。
 ビルメンテナンス業界は、民間では不動産の証券化とコストダウン、官公では民営化、指定管理者制度、競争入札制度等による賃下げにより、清掃・設備・警備の全職種で、賃金は低いままである。「安かろう、よろしかろう。」の価格競争の結果、請負う経営側は、人手余りから、労働者を使い捨て、低賃金では有資格者を確保することが難しく、労働者も意欲が低下し、発注側は、責任までも丸投げし、責任の所在や安全性も低下した状況に落ち込んではいないか? 人間関係が殺伐とした、ストレスの多い環境から、大人のいじめが存在する職場がある。故意に新人に、誤った人間関係の情報を伝え、チームから孤立させ、排除しようとする古参清掃員がいる。人間関係から、故意にスキルの継承・教育をせず、意味も無く怒鳴ってばかりの設備上司もいる。些細なミスで、即解雇された警備員もいた。売上減少が解雇と失業者を生むアメリカの職場のように、「自分より能力がある新人以外は歓迎だ」という狭量な組織は、日本にも在る。
 国家間で生き残りをかけた経済戦争中の非常事態下に、狭くて小さな日本国内の一職場内で、内輪もめをしている場合か? この戦国時代、フランスは閉塞状況を打開するため、僅差でアメリカ型自由競争社会を選択した日本人はいかに生き残るのか?   次号へ続く (by源太郎)

■5月25日、第37回ビルメン交流会と第4回定期総会を開催しました。月1回の交流会やニュース発行という現状の中で、もっと現場での話をしあうことで「孤立感」を乗り越えられるという声もありました
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